【開催報告】NPO運営基盤強化セミナー(第1回~第3回)を開催しました!

  • N活センターからのお知らせ

NPO活動交流センターでは、県内NPOのニーズや支援の必要性に合わせた「NPO運営基盤強化セミナー」を開催しています。全6回のうちの第3回までの様子を紹介します。

①「業務のデジタル化から始めるNPOのDX~デジタル技術を使った業務効率化を考える~」

2024年8月6日(火)、株式会社jinjerの中村景一さんと大杉結希さんを講師に、「業務のデジタル化から始めるNPOのDX~デジタル技術を使った業務効率化を考える~」を開催しました。「DXとは?」「NPOにおけるDX事例」などについてご講義いただき、DXの本質は変化でありデジタルはそのための手段であるため、「デジタル化したい!ではなくデジタルを使ってどうなりたいかが重要」であることを学びました。

また、実際にNPOが行ったDXの取組事例として以下のものが紹介されました。
・会議資料のペーパーレス化により印刷に係る経費を削減
・アプリで訪問記録を共有することでスタッフ間のコミュニケーションが活性化
この他、スマホのカレンダーアプリの活用によるスケジュール調整やZoomやLINEのビデオ通話を活用したオンラインでの連絡ツールの紹介などパソコンがなくてもできるDXの事例紹介もあり、DXは身近なことから始められるとのお話をいただきました。

その後、グループに分かれて「業務課題解決のワーク」として個人/グループでのワークを行いました。ワークでは、「メンバー間の情報共有をより円滑にしていくために、自団体に合ったツールを使っていきたい」という声がありました。一方で、団体の中でも、業務改善の必要性を強く感じている人とそうでない人がいるために、DXを活用した業務改善を進めていくためには、伴走型のサポートの必要性も感じられました。

参加者は15名(来場:7名、オンライン:8名)で、参加者からは「普段の業務と違った視点で考えることができてよかった。1回ではすぐに改善はできないとは思うが、チャレンジしてみたいなと思えた。」といった感想をいただきました。
  

②「相手の行動を変える情報発信のコツ」

9月4日(水)、東北大学大学院情報科学研究科・教授 / NPO法人杜の伝言板ゆるる・副代表理事の岡田彩さんを講師に、情報発信の必要性や、効率的な情報発信などの講義と個人/グループでのワークを行いました。

講義では、以下の内容についてお話しいただきました。
・行動を起こすかどうかは、行動するチャンスに関する情報が入ってくるかどうか。最後に行動する背中を押すのは情報。だからこそ情報発信を大切に考えたい。
・情報発信のヒントになる2つのポイントとして、①発信する内容のフレーミングを意識すること、②情報の受け手の行動変容ステージを考えること。
・フレーミングという考え方は、何事も全てを情報として伝えることは難しいので、どこかにスポットライトを当てて伝えているということ。
・スポットライトの当て方は、①問題状況 ②原因 ③解決策 ④「あなた」が取り得る行動 ⑤「あなた」が行動を起こすべき理由・動機付け などがある。
・行動変容ステージとは、人間というのは、何か新しい行動をする上で、実際に行動するところに行くまでに段階があるという考え方。
・発信する相手がどのステージにいるかで発信する内容は変わる。
後半のワークでは、講義の内容を踏まえて、実際にグループでFacebookの投稿文章を考えるという内容で、各グループで話したものを全体へ共有しました。

参加者は21名(来場:7名、オンライン:14名)で、参加者からは、「スポットライトのあて方が投稿のポイントになると分かった。」「実際チームで体験することでより学びが深まったと感じました。」等の感想をいただきました。
  

③「NPOの世代交代」

9月27日(金) 、NPO法人セイエン代表理事の関口宏聡さんを講師に、NPO法人の現状から世代交代の事例紹介、解散手続について学びました。まず、事業承継や解散を考える上で、「定款」が大切なものであるということをお話しいただきました。また、解散は悪いことではなく、「破産」や「認証取消」を避けるためにも、ある程度組織体力があるうちに解散を検討することも1つの手段であるというお話もありました。

続いて、複数法人の事業継承、代表交代の事例について紹介されました。例えば、代表交代ではバトンを渡す候補対象はどこかというと、理事・職員・会員等・関係団体(同分野、地域の団体)・一般市民(公募や報道経由など)など様々。親族承継や職員からの第三者承継がメインの中小企業とは異なり、NPOの場合は候補者を広めに考えられることが強みであると話されました。

後半は、岩手県内で代表交代をされた事例として、大船渡市で活動されているNPO法人こそだてシップの代表理事である山本正子さんにお越しいただき、関口さんとのクロストークを行いました。山本さんからは、初代代表から代表理事を引き継ぐまでのお話や、今後さらに次の後継者につないでいくための取組やマインドについてお伺いし、新体制構築に向けた苦悩なども率直にお話しいただきました。

参加者は16名(来場:7名、オンライン:9名)で、参加者からは「活躍している団体でも少なからず何かしらの課題や悩みを抱えているのだと知り、少し気持ちが楽になりました。」「人を育てることや縁を大事にして計画的に考えていきたい。」などの感想をいただきました。
 

次回は、2月18日(火)に開催する「「NPO法人の事務処理」~役員変更に関する報告手続を中心に~」の開催後に、「寄付募集」「NPOのマーケティング」と併せて第4回~6回の開催報告をします。

【「NPO法人の事務処理」~役員変更に関する報告手続を中心に~】の申込に関してはコチラから


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